株式会社進学ゼミナール 田中康治

今回ご紹介させていただくのは、愛知県岡崎市の株式会社進学ゼミナール様です。
代表の田中様は、名門学習塾である佐鳴予備校で教鞭を執っていた経験を活かし、2011年に学習塾事業(塾名:NEW SCHOOL X)から事業をスタート。
現在は愛知県岡崎市内でNEW SCHOOL Xを2教室展開すると同時に、企業・社会人向け研修事業も提供しています。
新型コロナウイルスの流行という、これまでの教育事業のあり方が大きく変化した時期を乗り越え、生徒たちの将来を見据えた教育を提供していらっしゃる田中様にお話を伺いました。

学習の門戸を、あらゆる子どもに開く。

ーはじめに、株式会社進学ゼミナールを創業した経緯について教えてください。


株式会社進学ゼミナールは、2011年に創業いたしました。

愛知・静岡・神奈川・埼玉などで名門学習塾と名高い「佐鳴予備校」に勤務していた私が、理事長である佐藤イサク氏に、「勉強を苦手としている生徒にも、門戸を開きたい」、「一人ひとりの生徒の潜在能力を引き出したい」と提案し、興した会社になります。

開業時は佐藤氏より出資していただき、子会社としてスタートしたのですが、すぐに自分で株式を買い取ったので、創業1期目より私自身が株式を100%所有している形になります。


ー現在はどちらで教鞭をとっていらっしゃいますか。


本社がある愛知県岡崎市内の岡崎六名校、そして井田新町校の2教室で、小中学生と高校生を対象に授業を行っています。

点数や偏差値だけではなく、問題解決能力や思考力といった「潜在能力を引き出す教育」と、社会に出たときに必ず必要になる「人間関係の構築」という2つのキーワードで、指導を行っています。

また「潜在能力を引き出す」・「人間関係構築」という理念を基に、企業や社会人向けの研修授業も2つ目の事業として展開しています。


ー「潜在能力開発」・「人間関係構築」というお考えに至るまでのプロセスは、ご自身の経歴が大きく影響しているのでしょうか。


はい。

私は富山大学教育学部社会科を卒業後、学習塾での講師アルバイトなどを経て、株式会社さなる(佐鳴予備校の運営会社)に入社いたしました。

16年ほどトップ塾で講師として勤務する中で、トップレベルの能力を持つ生徒に対する指導や学習塾の経営という点に関して、多くの経験を積んでまいりました。

プロ講師として研鑽を重ねるなかで、数字として測ることのできる学力だけでなく、一人ひとりの生徒に人間力を磨いてほしい、自主自立の精神で人生を歩んでほしいという考えを強く抱くようになり、現在ではその部分を強化した学習塾の経営を行っています。


コロナ渦を乗り越え、改めて感じた想い

ー貴社経営の主軸である教育業界は、新型コロナウイルスの流行によって大きな影響を受けたと伺いました。


緊急事態宣言が発令された時は、ロックダウンに伴い、生徒は誰一人として塾に来ませんでした。

授業を行っていないため、売上は大きく減少しましたし、その後も愛知県の政策で高校生を対象とした無料の配信授業が提供されたことから、高校生が塾に通わなくなってしまい、影響を受けました。

事業が好調に拡大している最中での出来事でしたので、ショックも大きかったのですが、ちょうどその頃に出張で宿泊した大きなホテルに、宿泊者が10名もいないという経験をしたのです。

厳しいのは教育業界だけではないということに改めて気付き、この難局を乗り越えようと、決意を新たにしました。


ー具体的にコロナ渦に、顧客に対して行ったことはありますか。


愛知県から企業支援として、50万円の支援金給付をいただいたのですが、それは当時在籍してくださっていた各家庭に還元させていただきました。

自分の会社の苦しさももちろんありましたが、社会全体が経済的に低迷しており、もちろんそれは子育て世代も例外ではないと感じていましたので、「少しでも自分ができることを」との気持ちでした。


ーアフターコロナと呼ばれる段階に入ってきてから、状況は好転しましたか。


はい。

2022年頃から、徐々に体験に来る生徒や、入塾する生徒が増えてきました。

コロナによる行動制限がなくなり、徐々に日常生活を取り戻すなかで、改めて顧客基盤を固め直すフェーズに突入してきています。

引き続き顧客支援という点は大切に考えていますので、今は「兄弟姉妹は70%引き・兄姉卒業後も10%引き」、「季節講習・定期テスト対策講座の消費税は塾負担(実質10%引き)」といったキャンペーン料金をご案内しています。


一人ひとりと真剣に向き合う。教科の勉強以上の、人生における学びを提供。

ーNEW SCHOOL Xは、どのような指導を特徴としているのでしょうか。


NEW SCHOOL Xでは、学校の授業のように、集団指導や集団授業といった形式はとっておりません。

小中学生に対しては「自立指導型形式」ということで、プリントを解いてもらい、分からない部分を解説していきます。

高校生は「映像指導」が中心で、こちらも分からない部分に対して質問をもらい、解説していくスタイルの授業です。


ーきめ細やかな対応で、確実に生徒の学力が上がっていくのですね。


一人ひとりが自分専用のカリキュラムに従って学習を進めていき、分からない部分に対しても納得がいくまで説明を聞くことができるので、学力は定着します。

また、単純に「成績を上げる」ということだけにこだわるのではなく、生徒一人ひとりの潜在能力(自分が持っている能力を使って生きていく力)を育み、人生を豊かにしてほしいと考えています。

生徒一人ひとりに対する声かけや潜在能力を引き出す指導法を工夫しているのはもちろんのこと、週に1回「田中式メンタルコーチング」というプリントを生徒に配布しており、一人ひとりの力が伸びるよう、サポートしています。


ーなるほど。それは他の学習塾にはない、強みですね。


潜在能力を引き出すと同時に、現代の生徒に共通している「コミュニケーション能力の低迷」に対してもアプローチを行っています。

コロナの影響によってコミュニケーションのあり方が変化した時代を生きている生徒達のコミュニケーション能力は、十分でないと感じることが多いです。

しかし、将来的に自立して社会生活を送る上では、コミュニケーション能力はとても大切になってきます。

そのため、「人間関係構築」という部分も重視して、週に1回指導を行っています。


自分で考えて行動する力や、他者とコミュニケーションをとる力は、社会に出たとき、学力以上に大切になってくる場面もあると思います。


小規模事業者持続化補助金の申請を通して

ー田中様は、第13回小規模事業者持続化補助金(賃金引上げ枠)に応募するということで、弊事務所にご依頼くださいました。改めて、小規模事業者持続化補助金への応募を検討された経緯を教えていただけますか。


小規模事業者持続化補助金の存在を知ったのは、広告代理店の方が情報として持ってきてくださったパンフレットです。

補助金の事業概要等を知り、当社でも上手く活用できるチャンスがあればということで、申請を決意しました。


ー弊事務所にご依頼頂く形で申請となりましたが、ご自身での申請は考えませんでしたか。また申請にあたって、不安に思うことはありましたか。


創業当初より、「自分でやること」と「専門家に依頼すること」の線引きは割と明確に行っていたので、自分での申請は考えませんでした。

本業ではない部分に時間を使うよりも、専門家に任せたほうが効率的ですし、質の高いものが仕上がると思っています。

不安に思っていたのは、「あんまり楽しくない打合せになるのかな」、「堅苦しくて、うるさく色々言う人だったら嫌だな」という部分です、

中小企業診断士という職業の方にお会いしたことがなく、「士業」の方に対するイメージが、漠然と「生真面目」、「几帳面」といった感じでしたので、多少不安に感じている部分はありました。


ー実際に4回ほど、かなりのお時間を頂戴して打ち合わせを行いましたが、不安は解消されましたでしょうか。


はい、とても有意義な時間を過ごすことができました。

もちろん最終的に小規模事業者持続化補助金の採択が下りたという結果も嬉しかったのですが、打合せを通して、自分の考えを整理する時間をもつことができ、自分にとって非常に意味のある時間になりました。

自分が心の中で考えていたこと、また漠然とした認識であった部分を言語化してもらうことができました。


ー完成した事業計画書をご覧になった時は、どのようなお気持ちでしたか。内容に齟齬はありませんでしたか。


綺麗にまとめられた事業計画書で、感動しました。

やはり、「専門家やその道のプロに任せると違う」と心から感じました。

自分の事業内容を美しく取りまとめていただいてはいるのですが、見栄えのために粉飾するといった部分は一切なく、「あの細かな打ち合わせは、全て必要な時間だったのだな」と感じることができました。


ーそう伺って、安心いたしました。


佐々木さんにお願いして、士業の方のイメージも変わりました。

明るくて人柄もよく、いつも元気な方でしたので、最初の打ち合わせで「この人となら大丈夫」と感じることができましたし、実際にその後の打ち合わせも楽しく行うことができました。

私自身が人とコミュニケーションを取り、様々な話をすることが大好きな人間なので、余計にそう感じたのかもしれません。

ものすごく時間に追われている方や、結論以上の会話を求めていらっしゃらない方は難しいかもしれませんが、私自身は何かあればまた依頼したいと思っています。


ー恐縮です。ありがとうございます。


今後の進学ゼミナールが目指す道とは

ーそろそろ実績報告のタイミングかと存じますが、改めて実際に採択された事業の内容を教えてください。


今回は小規模事業者持続化補助金の賃金引上げ枠での採択となりましたので、200万円の給付がありました。

内容としては①折り込み広告、②ランディングページの制作、③Web広告、④教室の看板リニューアル(ウィンドウサインと壁面)になります。

実際に効果も出てきており、採択されてよかったなと感じています。


ー今後は株式会社進学ゼミナールとして、どのような未来を描いていらっしゃいますか。


進学ゼミナールの基本理念は、「潜在能力開発」と「人間関係構築」です。

この理念を基に、1本目の柱である学習塾(NEW SCHOOL X)事業、そして2本目の柱である企業・社会人向け研修を展開することができています。

そして今後は3年以内に、同じく潜在能力開発と人間関係構築を基にした3本目の事業を展開していきたいと考えています。


ー新しい挑戦に意欲的な田中様であれば、きっと次の事業も成功し、より社会貢献を実現されることと思います。この度はご依頼いただき、誠にありがとうございました。


ありがとうございました。


今回は株式会社進学ゼミナールの田中康治社長に小規模事業者持続化補助金の申請に関する体験談をお聞きいたしました。

大学在学時から塾講師一筋、創業から13年以上の学習塾経営をされているキャリアは同社の唯一無二の強みです。学習塾はアルバイトや臨時講師が多い中、確かなキャリアを持つプロ講師の田中様が教鞭を振るい、生徒の人間力を向上させる経営理念で経営しているからこそ、コロナショックの難局も乗り越えることができたのだと確信しました。

そのため、小規模事業者持続化補助金の申請にあたり完成した事業計画書は、まさに小規模事業者の「お手本」となるような内容に仕上がりました。

株式会社進学ゼミナール(NEW SCHOOL X)のHPはこちら

 

 

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