今回ご紹介させていただくのは、東京都千代田区神田神保町と埼玉県大宮市で美容室を経営されている株式会社グッドファースト様です。
代表を務める下地(シモジ)様は、2007年にご主人様が立ち上げた株式会社グッドファーストを5期目から率いていらっしゃいます。
フランチャイズからの独立を果たし、コロナ渦という難局を乗り切った今、下地様が見据えているグッドファーストの未来について伺いました。
お客様もスタッフも。「人の温もり」を感じられるサロンを目指して。
ーまずは簡単に、株式会社グッドファーストについてご紹介ください。
株式会社グッドファーストは、2007年に創業した会社です。
主な事業は美容室の経営で、創業から10年間はフランチャイズシステムを利用して、店舗展開を行っていました。
その後独立して、現在は神保町に「37.0℃-tida」、大宮に「37.0℃」という美容室を出店しています。
「37.0℃」という店舗名は、お客様にもスタッフにも「人の温もりを感じてほしい」という想いから、独立後に名づけました。
ー素敵な店舗名です。グッドファーストとしては会社の創設当初、フランチャイズシステムを利用して事業拡大を行っていらっしゃったのですね。
はい。私と主人、そして主人の弟でグッドファーストを経営し、フランチャイズグループのお力を借りながら、創業から5年目には5店舗の美容室を経営していました。
しかしながら急速な店舗展開を進めていく中で、私自身の経営能力不足から新しいスタッフの求人、また既存スタッフのフォローまで手が回りきらなくなり、2017年からはフランチャイズより独立させていただきました。
ー独立後は、事業の経営者としてどのようなことを感じていらっしゃいましたか?
フランチャイズに加盟している時からではありますが、決算書の見方や補助金に関すること、様々な税制度など、経営者として理解し、判断すべき事柄の多さに忙殺されていました。
私自身は美容師という仕事が好きで、お客様と接することであれば楽しく取り組むことができていたのですが、経営に関することになると誰に相談したらよいのかも含めてとても戸惑う時間が長かったです。
経営者としての悩みを、佐々木に相談
ー経営者としてとても忙しく過ごしている中で、2018年に私が顧客として店舗に伺ったことから、経営相談サポートが始まりましたね。
当時は決算書の読み方や役員借入金、キャッシュフローの知識などを正しく理解できておらず、依頼していた会計士の先生や税理士の先生などに尋ねてみても、専門用語ばかりのお返事で、理解できない部分が大半という状況でとても困っていました。
幸いにも私を信じてついてきてくれるスタッフ陣に恵まれていたので、事業自体は順調だったのですが、将来を見据えた時に手元の決算書をどう読み解けば良いのか分からず、躓いている状態でしたね。
ー確かに自分の全く知識のない分野は、用語を理解することからして大変ですよね。
そのようなタイミングで佐々木さんに出会い、ふと私が漏らした悩みに対する答えが非常に分かりやすかったんです。
私が「分からない」と言ったことに対して、分かりやすく噛み砕いて何度も何度も説明していただいたので、経営に関する数字で分からなかった部分が徐々にクリアになっていきました。
一番印象に残っている佐々木さんの経営コンサルティングは、売上予測のシミュレーションです。
グッドファーストオリジナルのエクセルを作成していただき、毎日の売上を入力していくと面白いほど数字が合うんですよね。
佐々木さんが本当にグッドファーストのサービスや事業内容を理解した上で経営のコンサルティングをしてくださっていることがよく分かり感動しました。
グッドファーストの「未来」のために
ー今回の経営コンサルティングでは、資金調達や集客、また求人に関する部分ではなく、会計帳簿の見方やキャッシュフローに関する知識、売上計画の立て方や管理についてのお手伝いが中心でした。
グッドファーストの経理に関する部分は、しっかりと問題が解決しましたでしょうか。
とても良い解決になりました。
佐々木さんのコンサルティングを受けていて感じたのですが、私自身は「3店舗目を出店したい」「そのために求人に力を入れたい」という、グッドファーストの未来について考えた上で、「ではどのような資金が必要なのか」「どれくらい予算をかけることができるのか」などといった部分が分かるようになりたかったんです。
でも税理士や会計士の先生が分析する数字って、「今」の数字なんですよね。
だからお話が噛み合わなかった部分があったのかもしれません。
ー確かに中小企業の経営者の方は、事業や従業員の将来を考えて動かれますよね。
その点では中小企業診断士という士業こそが、事業の未来を一緒に考えてくれる存在なんだなぁという新たな気づきを得られました。
今回は佐々木さんが中小企業診断士に合格される前の依頼でしたが、経営の裏側をサポートしていただき、またお金の流れで将来を考えやすくしていただき、とても助かりました。
動き始めた新しい未来
ー実際に企業会計のことが分かり始めた今、グッドファーストとしてはどのように歩んでいらっしゃるのでしょうか。
まず売上予測の立て方などが分かるようになってからすぐ、コロナ渦が始まりました。
緊急事態宣言中は店舗も休業せざるをえなくなり、強い不安を感じることもありましたが、経営陣からのサポートもあって、研修やミーティングを通して、技術力の向上や集客ステップの見直しに時間を費やしました。
結果として2020年度は、休業期間があったにも関わらず増収増益を達成することができました。
ー本当に素晴らしいです。下地さんの経営努力の賜物ですね。
もちろん従業員の賃金助成の補助金など、申請できる補助金は頼らせていただきながらですが、基本的には攻める姿勢を崩さず、スタッフと一丸になることで乗り切れた難局でした。
コロナ渦の次はインフレという難局が見えていますが、やはり私の中で3店舗目を出店したいという気持ちが強いので、なんとか立ち向かっていきたいなと思っています。
ー実際に店舗の拡大に向かって動かれているんでしょうか。
グッドファーストとしては以前から信用金庫様に融資をお願いしていました。
その事実も包み隠さずご説明した上で、商工中金様からも融資を、さらに信用金庫様からも追加の融資をいただくことができました。
ー下地さんとグッドファーストの実績が認められたのですね。
税理士の先生にはとても無理だと言われましたし、融資をお願いした当初はどちらの銀行様も驚いた顔をなさっていましたね。
でも私としては、良い立地やスタッフの確保が整った段階ですぐに動くことができる状態を整えておきたいという強い気持ちを持っていました。
その想いと、これまでの店舗展開の実績を包み隠さずご説明したことで、理解していただけたのかなと感じています。
同時並行で考える、既存店とスタッフへの想い
ー新規出店に向けての気持ちも昂ぶりますが、既存店に関してはどのようにメンテナンスを考えてらっしゃるのでしょうか。
昨年度も大宮店のトイレ改装を実施し、本年度もシャンプー台の入れ替えなどを検討しています。
なるべく手元にある融資金は新規出店の時のために残しておきたい気持ちが強いので、補助金などの申請も検討しています。
ーそういった面で考えると、日本は中小企業が申請できる支援制度などが充実していますよね。
また施設面はもちろんのこと、やはり美容師のワークライフバランスも考えた事業展開が私にとっての軸となっています。
私自身も一人の女性であり、経営者であり、妻であり、母でありますが、グッドファーストで働いてくれている美容師も家庭やパートナー、そして自分自身を大切にしながら働いてほしいと思います。
自分自身を取り巻く環境を大切にできる人たちこそ、お客さんを大切にすることができると考えているからです。
私自身は大した「教育」をすることはできませんが、「共育」の気持ちでスタッフと共に育っていくことを目指しています。
同じ気持ちを持って頑張ることができる新規スタッフの求人や、既存スタッフへのサポートなども、引き続きお金をかけていきたい部分です。
佐々木とのお取引を通して
ーグッドファーストと下地さんの将来がとても楽しみです。
今回私としてはコンサルティングという形でグッドファースト様のお手伝いをさせていただきましたが、お取引を通してどのように感じられましたでしょうか。
まず良かった点は、佐々木さんがいるという安心感です。
非常に熱心にグッドファーストのことを理解してくださっていたので、なにかあれば佐々木さんに聞こうと勇気をもって行動することができました。
また私自身が勉強不足で何度も同じ質問をしてしまったかと思うのですが、何度でも分かりやすく教えてくださったので、とても助かりました。
今までも税理士さんや会計士さんに色々と尋ねてみても疑問が解決しないことばかりでしたが、大切なのは肩書ではなく、人柄の部分だったんですね。
私にとっては佐々木さんが同じ目線に立って噛み砕いた説明をしてくださることが、経営者として一番助かりました。
ーありがとうございます。至らない点はありましたか?
そうですね、売上予測の入力を怠ったら怒られちゃうかもという怖さは少しありました。
でもそれもグッドファーストの未来のために必要なことだと分かっていましたので、大きな問題ではありません。
あとは佐々木さんは人材に関する業界歴も長いかと思いますので、求人に関する点てもう少し積極的にアドバイスをいただけたらよかったかなと感じました。
ーなるほど。次回からはもっと多角的にグッドファースト様の思い描く未来を多角的にサポートできるよう、精進してまいります。
本日はありがとうございました。
ありがとうございました。
今回は株式会社グッドファーストの下地社長に弊所の経営コンサルティングに関する体験談をお聞きいたしました。
下地社長は、お客様や従業員への貢献心がとても強く、持ち前のバイタリティと優しさでコロナ禍を乗り切りました。多くの美容室が閉店を余儀なくされていく中で増収増益を果たしたのは強い信念あってこそです。
ぜひ3店舗目の出店を果たされることを心から願っています。
佐々木中小企業診断士事務所は、事業計画書作成のプロである中小企業診断士が補助金申請サポートを行います。
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